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相続登記義務化について

司法書士ライターのTです。

今回は相続登記が義務化されたことについて、なぜ義務化されたのか?というのを解説していきたいと思います。

まず、相続登記とは、「相続」を原因とする権利の移転の登記を示します。なぜ不動産(土地や建物)に登記が必要なのかというと、大きく2つの役割があります。まず1つ目は民法に下記のような規定があります。

この「第三者に対抗することができない」というのは、権利を主張することができないという意味です。

例えば太郎さんから次郎さんが家を買ったとして、次郎さんがその所有権の移転登記をしなければ、もし太郎さんが二重で第三者(三郎さん)に家を売った場合に次郎さんは三郎さんに「自分が家の所有者だ!」と言えないことになります。図に示すと下図のようになります。

次郎さんは先に家を買ったにもかかわらず所有権の移転登記をしていなかったので、登記を備えた三郎さんに対しては「自分のものだ!」と言えません。

この民法の規定は、上記の次郎さんみたいにならないよう「きちんと登記をしましょうね」という趣旨です。

そして登記にはもう一つ重要な役割があり、それが2つ目の不動産の所有者が誰であるのかをみんなに知らせることです。この役割こそが本題となります。

通常の売買であれば、上記の次郎さんみたいにならないよう登記をするのですが、相続においては自分から望んで不動産を取得したわけではない等の事情から、「二重で売買」のようなことをされても困らないとして登記をしない例が多くありました。しかし、それでは不動産の所有者が誰であるのかをみんなに知らせることができなくなります。

所有者のわからない土地の面積は九州の面積と同じくらいといわれています。現に、所有者がわからない土地は、相続による所有権の登記がされていないことがほとんどです。

つまり、不動産の所有者が誰であるのかをみんなに知らせるために相続登記が義務化されたといってもいいと思います。

この規定は、改正前に発生した相続についても適用されるとしております。つまり、現時点ですべての相続による所有権移転登記が義務化の対象といえると考えられます。

併せて、相続による所有権の登記を正当なく申請しないときに10万円以下の過料に処するとの規定も設けられました。これにより、相続による所有権移転登記をより促進されることに期待がされています。

相続登記が義務化されたという点や過料の規定も設けられたことから、相続に関するお問い合わせは増えております。

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