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合併に伴う不動産の所有権移転登記の手続きについて解説

不動産登記

※この記事は会社・法人の合併による所有権移転の内容を解説したものです。

会社同士が合併すると、不動産の所有権にも変化が生じます。特に、合併によって消滅する会社が所有していた不動産は、合併後の存続会社または設立会社へと権利が承継されます。このときに必要となるのが合併を原因とする不動産の所有権移転登記です。

今回は、会社の合併に伴う不動産登記手続きについて解説します。

合併による不動産の権利移転

合併とは、複数の会社が一つになる手続きであり、大きく分けて次の2種類があります。

■ 吸収合併

存続会社(以下、吸収合併存続会社といいます)が、他の消滅会社の権利義務をすべて引き継ぎます。人でいう「相続」に近いものです。

■ 新設合併

新たに会社を設立し、その会社(以下、新設合併設立会社といいます)が消滅会社の権利義務を承継します。許認可を新たに得る必要があったり、吸収合併よりも登録免許税の額が高くなるなどの理由により、実務ではあまり使われません。

消滅会社の財産はどうなる?

不動産を所有していたのが消滅会社であった場合、合併によってその不動産の所有権は自動的に吸収合併存続会社や新設合併設立会社に承継されます。そのため、登記上の手続きが必要です。

会社合併の場合、一部の財産のみを承継させるということはできません。消滅会社は法人各が消滅しているためです。相続と同じくすべて承継されます。

合併による所有権移転登記の申請義務

■ 登記申請義務者

合併による登記の申請は、合併により権利を承継した会社(吸収合併存続会社または新設合併設立会社)が行います。消滅会社はすでに法人各が消滅しているため申請することはできません。

所有権移転登記に必要な書類

以下は、一般的な吸収合併の場合の必要書類です。

■ 登記申請書

登記の申請をする際は所有権移転登記申請書を作成します。

■ 登記原因証明情報

登記原因としては「○年○月○日合併」となります。

そして、登記原因証明情報として、吸収合併存続会社または新設合併設立会社の登記事項証明書(会社登記簿謄本)が必要です。

■ 住所証明情報

吸収合併存続会社または新設合併設立会社の登記事項証明書(会社登記簿謄本)が住所証明情報となります。

■ 委任状

登記の申請を司法書士に依頼する場合は司法書士への委任状が必要です。

■ その他

不動産の固定資産税評価証明書が必要です。

登録免許税

合併による所有権移転登記にも登録免許税がかかります。

■ 計算方法

固定資産税評価額 × 1,000分の4(0.4%)

例えば評価額が1,000万円の不動産であれば、登録免許税は4万円となります。複数の不動産がある場合は、それぞれの課税標準を合算して計算します。

登記申請の期限

合併による所有権移転登記は、相続登記や商業登記とは異なり、法的な申請期限は設けられていませんが、実務上はできるだけ速やかに申請することが望まれます。
また、税務署や金融機関との手続きにおいても、不動産の名義変更が済んでいないと不都合が生じることがあります。

まとめ

会社が合併する際には、登記上の不動産名義を正しく移転する必要があります。実体上の所有権は自動的に承継されますが、登記をしなければ第三者に対抗できません。
会社法と不動産登記法、両方の知識が求められる手続きであり、司法書士のサポートを受けることで、スムーズかつ確実な手続きが可能になります。

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