司法書士ライターのTです。
今回は、司法書士試験がどれくらい難しいのかについて解説していきます。
※今回は難易度についての解説ですので、受験者数などのデータは法務省のホームページをご覧ください。
令和6年7月7日に令和6年度司法書士試験がおこなわれました。受験された方はお疲れ様でした。
司法書士試験については、一般的に難易度が高い試験といわれていますが、実際のところどうなのでしょうか。
下グラフが、直近5年間の実受験者ベースでの合格率です。

ごらんのとおり、合格率は1ケタで、おおむね5%程度で推移しています。およそ20人に1人合格できるといった試験です。
しかし司法書士試験は受験なしで誰でも受験できるため、全体としてみたときのレベルは低いのでは?といわれることがあります。
確かに、いわゆる「お試し受験」で受験される方は毎年一定数います。重要なのは、このお試し受験をする受験者がどのような方かという点です。
結論からいうと、翌年度合格目標の受験者が大半であるといわれています。なんとなくお試しで受けている受験者はほとんどいません。
また、司法書士試験においては、そもそも受験までたどり着くのが少数であるという見解もあります。これは、司法書士試験に挑戦しようと思ったけどやめてしまった受験生、勉強が間に合わなかった受験生、答練や模擬試験の成績が振るわずに願書を出さなかった受験者などが該当します。
潜在的な受験生は受験申込者の倍以上はいるのではないかといわれています。
このようなことから、誰でも受験できるからといって必ずしも全体のレベルが低いとはいえません。
このような中でおよそ5%だけしか合格できない試験であるため、数字上で見ても難易度は高いと言えます。
●次に試験の内容について解説していきます。
司法書士試験の試験科目は下記11科目とされています。
① 憲法
② 民法
③ 商法(会社法)
④ 刑法
⑤ 民事訴訟法
⑥ 民事執行法
⑦ 民事保全法
⑧ 供託法
⑨ 司法書士法
⑩ 不動産登記法
⑪ 商業登記法
この11科目のうち、②民法、③商法(会社法)、⑩不動産登記法、⑪商業登記法は主要4科目とされ、択一式(マークシート)試験において多く出題されます。
一方⑥民事執行法、⑦民事保全法、⑨司法書士法は1問しか出題されません。ただし他の合格レベルの受験者はこれらも正解してくるため、5%の枠に入るためには捨てるわけにはいきません。
そして、司法書士試験においては、午前の部と午後の部に分かれており、
午前の部は試験時間2時間で憲法、民法、商法(会社法)、刑法の択一(マークシート)が合計35問
午後の部は試験時間3時間で民事訴訟法、民事執行法、民事保全法、供託法、司法書士法、不動産登記法、商業登記法の択一(マークシート)が35問と、不動産登記法、商業登記法の記述式が2問
となっています。
司法書士試験で最も厳しいのは、このうち午後の部の択一35問、記述式2問をすべてやり抜くのに3時間では時間が全然足りない点です。
●次に採点について
司法書士試験については、午前の部択一、午後の部択一、午後の部記述の3つに基準点というものが設けられています。
これは、一定の点数を下回ると即不合格となる仕組みです。仮に午前の部で35問中33問正解できても、午後の部が基準点以下だと即不合格です。また、択一式がいくら良くても、記述式で基準点を下回ると不合格です。
択一基準点は試験後およそ1ヶ月半後に法務省より発表され、試験ごとに毎回異なります。問題が易しい年は基準点が高くなり、難しい年は低くなります。記述式の基準点は、筆記試験合格発表と同時に行われるのが通例です。
そして合格点というものがあります。これは、午前の部択一、午後の部択一、午後の部記述の3つすべてが基準点に達していたとしても、合格点に達していなければ不合格となる仕組みです。基準点をクリアしたものの合格点に満たなかった場合の不合格のことは、受験生の間では「総合落ち」といっています。
●最後に口述試験について
口述試験は試験官との面接の方法によって行われる試験で、司法書士の筆記試験を突破した上位5%の受験者のみに実施されます。合格率はほぼ100%といわれており、遅刻さえしなければほぼ合格です。
問われる内容としてはランダムですが、仮に答えられなくても問題はないと思います。
以上のとおり、司法書士試験の難易度は非常に高いです。試験内容も試験形式も採点も厳しいものとなっています。
今回は以上となります。

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