司法書士ライターのTです。
今回は、相続登記をしていない土地や建物について、また相続が発生した場合について解説していきます。
被相続人とは、亡くなった方をいいます。
相続人とは、その亡くなった方の財産や債務などをもらう人をいいます。
相続人となりうるのは、配偶者(夫や妻)、直系卑属(子や孫など)、直系尊属(父母や祖父母など)、兄弟姉妹とされています。
相続は人の死亡により発生し、亡くなった方の財産や債務などは原則としてすべて相続人に移ります。
そして相続が発生した場合、登記(不動産の名義人)を変えていなくても相続人に移転します。
では、その時土地や建物について相続登記(名義人の変更)をしていなかった場合どうなるのかというと、単純に相続登記(名義人の変更)の申請が大変になります。
登記はその移転のプロセスをきちんと反映しないといけないという原則があります。例えば「祖父⇒父⇒子」という順で権利が移転したとすると、原則として中間の「父」を飛ばして登記することはできません。
相続においても同様です。ただし相続においては少し特殊で、単純に「祖父⇒父⇒子」という流れで相続があった場合、「祖父」に「父」以外の相続人がいなければ「父」を飛ばして直接「祖父⇒子」に相続登記をすることができます。
これを数次相続といいます。なお、先に「父」が亡くなっており、「父⇒祖父⇒子」という流れの相続を代襲相続といいます。
しかし、上記の「父」に兄弟姉妹がいる場合、その兄弟姉妹も「祖父」の相続人になります。よって「父」以外の相続人がいるということになり、「父」を飛ばして登記することができなくなります。
このケースにおいて、不動産の名義が「祖父」のままであった場合、「祖父」の相続人全員が集まって遺産分割協議をし、「父」の名義に変えるのが一般的です。
また、「祖父」と「父」が亡くなっており、「子」名義にしたい場合は、「祖父」の相続人全員が集まって遺産分割協議をし、その不動産について「祖父」に「父」以外の相続人がいない状態(数次相続)にすることによって、「父」を飛ばして直接「祖父⇒子」に相続登記をすることができます。
しかし、「祖父」の名義のまま放置していたところ「父」が死亡し、さらに相続が発生した場合は、「祖父」の相続人と「父」の相続人全員を探す必要があります。そして「祖父」のほかの相続人も相続が発生してしまっている可能性があります。
こうなると相続人が指数関数的に増えてしまいます。放置を続けると相続人が100人超えてもおかしくないわけです。
こうなると、膨大な手間や費用がかかります。
100人探し出して遺産分割協議をするとか、100人の名義にするというのは現実的ではありません。
現状、相続人が100人いる不動産は珍しくないといわれています。
相続人が1000人を超えているケースもあるようです。ここまでいくと、もはや相続人を探し出すこと自体不可能といってもよいでしょう。
こうならないためにも、相続が発生した場合の相続登記(名義変更)はきちんとしておく必要があります。
今回は以上となります。
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