NPO法人(特定非営利活動法人)の理事が引越しなどにより住所を変更した場合、理事の変更登記手続きを行う必要があります。
たとえばこんなケースがあります。
「理事が引っ越したけど、登記は必要なのか分からない」
「登記に関係するのか、しておかないと何か問題になるのか気になる」
今回は、NPO法人の理事の住所変更に関する登記手続きについて解説します。
NPO法人の理事の登記について
NPO法人は、代表権を有する者の氏名、住所及び資格を登記する必要があります。
そして、NPO法人の理事は、全員がNPO法人の業務について、NPO法人を代表するとされており、定款で代表権の制限に関する定めがない限り基本的に理事の全員の氏名、住所、資格が登記されます。
このうち資格としては、「理事」の旨を登記します。
以上のことから、登記簿には以下の事項が登記されます。
役員に関する事項 ○○県○○市○○一丁目1番1号 理事 甲野太郎
そのため、理事の住所に変更があった場合、理事の住所変更の登記が必要です。登記を申請せず放置すると、過料の対象になる可能性もあります。
理事の代表権の範囲又は制限に関する定めがあるときは、その定めも登記する必要があります。
住所変更登記が必要なケースは?
以下のような場合には、登記が必要になります
- 理事が引っ越ししたことにより、住所が変更となった場合
登記の期限はいつまで?
NPO法人の役員変更登記(住所変更を含む)は、変更があった日から2週間以内に申請しなければなりません。
申請しないと登記懈怠となり、20万円以下の過料となることがあります。
実務上の注意点
理事の住所が変わったことを社内で把握しておくことは大切です。たとえば、銀行や取引先への届け出など、登記以外の実務面で住所変更が影響する場面は多々あります。
NPO法人の理事の住所変更登記
必要書類
理事の住所変更登記に必要な書類は以下の通りです。
- 登記申請書
- 委任状(司法書士への委任状)
NPO法人の理事の住所変更登記の申請の際、登録免許税は非課税とされています。
地番変更を伴わない行政区画の変更の場合、理事の住所登記の申請を行う必要はないとされています。地番変更を伴わない行政区画の変更とは、地番が変わらずに市町村長の区域のみが変更となる場合をいいます。
実務上の注意点
- 役員の住所変更の申請漏れに注意
理事の住所が変更となっていたにも関わらず、その変更登記をしていないケースが多々見られます。上記のとおり、理事は住所まで登記されるため注意が必要です。 - 法人の登記簿と整合性を保つこと
登記簿に記載されている理事の住所と実際の住所が異なる場合、事実上ウソの登記がされてしまっているのと同じ状態といえます。直ちに正しい登記を申請しましょう。
まとめ
NPO法人の理事が住所を変更した場合、2週間以内に登記を申請する義務があります。放置していると、登記懈怠となり過料などのリスクもあるため、速やかに対応しましょう。
理事の住所変更だけであれば、手続きはそれほど複雑ではありませんが、ご不明な点がある場合やお急ぎの場合は、ぜひ司法書士にご相談ください。


