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株式会社において役員変更登記を長期間放置。いまさら変更登記はできる?さらに放置を続けると廃業扱いに?

商業登記

 司法書士ライターのTです。

 今回は、登記懈怠の絡む役員変更登記について解説していきます。

 登記懈怠とは、商業登記や法人登記の申請義務がある際に、その登記の申請を放置していることをいいます。

 会社では、役員変更などの登記事項に変更があった時には変更登記を申請しなければならず、登記の申請義務が課されています。

 

 株式会社の役員には任期が定められており、原則として2年です。

 監査役については原則として4年です。

 会計監査人は任期が1年とされており、毎年改選が必要です。選任しなかった場合は、現在の会計監査人が再選されたことになり、重任することになります。

 そして、「公開会社でない株式会社」⇒発行する全部の株式において譲渡に制限がかけられている株式会社は定款で取締役や監査役の任期を最長10年まで伸長することができます。

 役員の任期は、満了となる事業年度における定時株主総会の終結の時に満了します。任期満了した際には役員に欠員が生じるため、改選が必要となります。

 この際、新たな役員の就任登記と従来の役員の退任登記を申請しますが、この登記は定時株主総会の終結の日から2週間以内に申請する必要があります。

 同じ役員を選任し、重任とした場合でも役員変更登記の申請が必要です。

◆長期間放置しているがいまさら変更登記はできるか

 長期間放置している場合、過去にさかのぼって、順次に役員変更登記をする必要があります。特に、約20年前では取締役や監査役の任期は一律2年とされていました。このような場合でも、さかのぼって役員の選任・退任などの登記を申請しなければなりません。

 よって、さかのぼって登記を申請することになり変更登記は申請可能です。申請「可能」というよりも、むしろ申請「しなければなりません」。長期間放置していても申請義務が消えることはありません。

◆選任懈怠・登記懈怠について

 会社の定款で定めた任期が満了し、取締役や監査役の任期が満了しているなど、役員の改選が必要な際にその選任をしていないことを選任懈怠といいます。そして、改選を行ってない以上は登記も申請していないため、選任懈怠≒登記懈怠となります。

 登記申請を怠ったときは登記懈怠となり、100万円以下の過料に処せられることがあります(会社法976条1号)。

 選任懈怠がある以上は登記懈怠として過料となるのが通常です。この過料の通知は代表者宛に届くことになります。

◆さらに放置するとどうなるか

 株式会社に関する登記が最後にあった日から12年を経過した会社(休眠会社といいます)は、法務大臣が公告を行い、公告の日から2か月以内に事業を廃止していない旨の届出又はなんらかの登記の申請がない場合には、登記官が職権で解散の登記をします。これにより、その会社は解散されたものとみなされます。これをみなし解散といいます。その後、登記所(法務局)から休眠会社にみなし解散がされた旨の通知がきます。

 つまり、さらに役員登記の申請をせず放置を続けると、株式会社は強制的に解散になり、廃業扱いということになります。

 ただしみなし解散がされた後3年以内であれば、株主総会を開き、その決議によって会社を復活させ、継続することができます。

 一方で3年を過ぎるとその会社の継続はできず清算手続きを行うしかないと思われます。

 つまり、役員登記を放置し続けると、最終的に会社が解散してしまうことになります。このようなことにならないためにも、役員をしっかり選任し、その登記を申請することが必要となります。

◆まとめ

長期間放置していても申請は可能。

登記懈怠として過料の通知が届く。

登記申請せずさらに放置すると会社が解散させられる

 今回は以上となります。

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