司法書士ライターのTです。
今回は有限会社から株式会社へ移行する方法について解説していきます。
まず有限会社とは、「有限会社」という名の株式会社をいいます。
これは、有限会社について規定していた有限会社法という法律が廃止されたため本来であれば存在しないところ、それまで存在していた有限会社を一斉に変更することは難しく、株式会社として存続するという方法がとられたものです。
このような扱いから、特例有限会社と呼んでいます。
●次に移行する方法についてざっくり解説します。
株主総会の決議による商号変更、その旨の登記により移行が可能となっております。有限会社は「有限会社」という名の株式会社ですから「株主総会」の決議となります。
株主総会はどこで開催するかですが、基本的にはどこでもOKです。有限会社においては社長1名のみが株主になっていることも多いと考えますが、その場合であれば、社長の自宅のリビングでもOKです。株主総会が開催されたという事実が重要ですから、どこでどのように開催したかという点に大きな規制はありません。
そしてその決議を経て、定款を変更します。
定款とは、会社自身が決めた運営上の規律です。その会社の憲法といってもいいでしょう。
その後、登記を申請して完了です。なお登記上は「有限会社の解散」と「株式会社の設立」の登記をすることになりますが、実際に解散したり設立したりするわけではなく商号変更の定款変更となります。
流れとしては以上のとおりですが、細かい手続き自体は容易なものではないため、専門家への相談をおすすめします。
●次に移行する際のデメリットについて解説します。
1つ目としては、「有限会社」には戻せなくなる点です。特例で有限会社の存続を認めているだけなので、株式会社へ移行すると有限会社には戻れません。
2つ目としては、社名変更にともない、登記に関する費用以外にも、会社の印鑑の更新や、会社封筒など社名が印字されたものも併せて変更が必要になり、これら経費がかかります。
3つ目としては、株式会社に移行すると役員の任期が決められます。2年~10年ごとに役員変更手続きが必要となり、その登記も必要となります。
いずれにしても、専門家などによく相談のうえ検討されることをおすすめします。
