司法書士ライターのTです。
今回は、登記懈怠について解説していきます。
登記懈怠とは、商業登記や法人登記の申請義務がある際に、その登記の申請を放置していることをいいます。
会社においては、本店移転や役員変更その他の登記事項に変更があった時には登記を申請しなければなりません。この登記の申請は義務とされています。
登記申請を怠ったときは登記懈怠となり、その会社の役員等が100万円以下の過料に処せられることがあります(会社法976条1号)。
株式会社において、役員変更登記を失念してしまい、登記懈怠となるケースが見られます。
株式会社においては、役員の任期が定められています。取締役の任期は原則として2年、ただし公開会社でない株式会社においては最長10年まで伸ばせます。
また監査役については原則として4年、ただし公開会社でない株式会社においては最長10年まで伸ばせます。
そして任期は、満了となる事業年度における定時株主総会の終結の時に満了します。任期満了し、新たな役員を選任した際に、新たな役員の就任登記と従来の役員の退任登記を申請しますが、定時株主総会の終結の日から2週間以内に申請する必要があります。
また、同じ役員を選任し重任とした場合でも登記の申請が必要です。この重任の際に登記の申請を失念してしまうケースもあります。
また、会計監査人は任期が1年とされており、毎年登記が必要です。
会社以外の法人においても、その登記事項に変更などがあった時には登記を申請しなければなりません。期間も株式会社と同様、多くの場合変更が生じた日から2週間以内とされています。
そして登記申請を怠ったときは登記懈怠となり、その法人の理事等が過料に処せられることがあります。
一般社団法人・一般財団法人においては100万円以下の過料とされ、医療法人やNPO法人などは20万円以下の過料とされていることが多いです。
会社以外の法人においても、役員変更登記を失念してしまい、登記懈怠となるケースが見られます。
例えば、一般社団法人や一般財団法人において、理事の任期は原則として2年とされています。株式会社の取締役とは異なり、10年に延ばすことはできません。
任期満了し、新たな役員を選任した際に、新たな役員の就任登記と従来の役員の退任登記を申請しますが、定時社員総会や定時評議員会の終結の日から2週間以内に申請する必要があります。
また、株式会社の役員と同様、同じ役員を選任し重任とした場合でも登記の申請が必要です。この重任の際に登記の申請を失念してしまうケースもあります。
特殊法人においても同様で、役員変更を行った際に登記を失念してしまうケースがみられます。
また、医療法人や学校法人、社会福祉法人などは資産の総額についても登記しなければなりません。資産の総額は毎年登記が必要となりますが、毎年、事業年度末日から3月以内に申請するものとされており、役員と比べ期間が長めに取られていることから失念しやすくなっています。
このように、登記の申請を失念してしまい、登記懈怠になることも多いため、十分注意が必要といえるでしょう。
◆まとめ
商業登記・法人登記の申請を放置していること
役員変更の登記申請失念に注意
医療法人などは資産の総額の変更についても失念注意
今回は以上となります。
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