司法書士ライターのTです。
今回は不動産を購入した際などに設定される担保権のうち、抵当権と根抵当権について解説していきます。
抵当権とは、契約によって成立する、不動産に対する担保権のことをいいます。
金融機関がお金を貸したときに、お金を借りた人が持っている家や土地を担保にとります。この担保権が抵当権です。人に対する担保が「保証人」、不動産に対する担保がこの抵当権です。
抵当権は、基本的に債権1つにつき1個成立します。
例えば銀行から1000万円のお金を借りたとき、この1000万円の貸金に対しての担保として抵当権が成立します。そして抵当権はこの1000万円の貸金債権にくっつきます。
債権は譲り渡すことができます(民法466条1項前段)ので、銀行はこの1000万円の貸金債権を保証会社や債権回収会社など他の会社に売ったりすることができます。そしてそのように債権が移転した場合、抵当権も一緒に移転します。
次に、抵当権は、設定行為で定めるところにより、一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において担保するためにも設定することができます。これが根抵当権です。わかりやすく言うと「枠」を決めるのが根抵当です。
例としては、1000万円を極度額として設定した場合に、その後に発生した100万円の貸金債権、200万円の貸金債権、300万円の貸金債権がすべて担保されます。
「枠」が根抵当権ですから、銀行が上のうち200万円の貸金債権を売ったとしても根抵当権はついてきません。
1回きりの取引が(通常)抵当権、複数回取引がされる場合は根抵当権が選ばれます。
権利の効果については基本的には同じです。担保権ですから、お金を借りた人が返済できなくなった場合に抵当権や根抵当権を実行して家や土地を差押し競売します。
差押とは、銀行などの申し立てにより、お金を借りた人などに対し国がその対象の財産の処分を禁止したりすることをいいます。
競売とは、銀行などの申し立てにより国がその対象の財産を強制的に売ってしまうことをいいます。
このあたりの手続きを細かく説明すると100記事くらい必要となってしまうため、本記事では割愛します。
抵当権や根抵当権が実行されると、その家や土地の登記簿に「差押」の登記が入ります。そして、その後競売され、買受人となった人へ所有権が移転します。
今回は以上となります。
◆まとめ
債権1個を担保するのが抵当権
枠を決めてその範囲内の債権を担保するのが根抵当権
実行されると強制競売されるのはどちらも同じ
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