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借金を放置するとどうなる?利息・遅延損害金が増える仕組みを解説

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「借金を返済できないけれど、そのまま放置していたらどうなるのだろう」と考えている人もいるかもしれません。

返済が難しい状況になると、督促の電話や郵便物を見ること自体が精神的な負担になり、借金の問題から目を背けたくなることがあります。しかし、借金を放置しても返済義務がなくなるわけではありません。預金や不動産などの財産があれば、差押えられるリスクがあります。

そして、返済をしない期間が長くなるほど、利息や遅延損害金などによって負担が大きくなる可能性があります。

今回は、借金を放置するとどうなるのかについて、特に「利息」と「遅延損害金」の面から解説します。

借金を放置するとどうなる?

借金を放置することで問題となるのは、単純に「元本だけが残り続ける」ということだけではありません。

例えば、100万円の借金が残っている状態で返済を長期間止めれば、元本100万円だけを考えていればよいわけではなく、返済期日までに発生した利息や、返済期日を過ぎたことによる遅延損害金についても考える必要があります。

そのため、最初は「100万円を返せば終わる」と思っていた借金が、時間の経過によって「200万円以上に膨らんでいた」という状態になることがあり得ます。

借金を放置している間も利息は発生し続ける

まず知っておきたいのが、借金を放置したからといって、借入金がそのままの金額で止まるわけではないということです。

通常、借金には契約上の利息が設定されています。返済期日までに返済を続けている間は、契約に従って利息が発生します。そして、借金を放置している間も利息は発生し続けるということが重要です。

利息制限法では、貸付額に応じて利息の上限が定められており、元本が10万円未満の場合は年20%、10万円以上100万円未満の場合は年18%、100万円以上の場合は年15%が上限となっています。

借金の返済期日を過ぎると「遅延損害金」が発生する

借金を放置しているときに特に注意したいのが、遅延損害金です。

返済期日を過ぎても支払いをしなければ、契約内容に応じて遅延損害金が発生することがあります。この遅延損害金とは、簡単にいえば「返済が遅れたことによって発生する損害を賠償するためのお金」です。

返済期日を過ぎれば、単に元本を返せば終わりというわけではなく、契約に基づく遅延損害金も含めて支払わなければならなくなる可能性があります。

通常、消費者金融や住宅ローンなどの各種ローンでは、遅延損害金(14.6%や20%等)の定めがあり、支払いが遅延すると遅延損害金が発生します。

遅延損害金には上限がある

「借金を放置したら、貸主から好きなだけ遅延損害金を請求されるのではないか」と考える人もいるかもしれません。

しかし、遅延損害金についても法律上の制限があります。

利息制限法4条では、金銭消費貸借上の債務について、遅延した場合の賠償額の予定について一定の上限を設けています。通常の利息制限法上の上限利率の1.46倍を超える部分については、原則として無効とされています。例えば、利率が15%であれば、遅延損害金の上限は21.9%ということになります。

そのため、借金を放置したからといって、債権者が無制限に高額な遅延損害金を設定できるわけではありません。

ただし、実際にいくらの遅延損害金が発生するのかは、借入先、契約内容、借入金額などによって異なります。自分の契約書や利用明細を確認することが重要です。

借金を放置しても通常は返済義務が自動的になくなることはない

「しばらく放置していれば、そのうち請求されなくなるのではないか」と考える人もいます。しかし、請求が一時的に来なくなったからといって、借金そのものが消滅したと判断するのは危険です。

確かに金銭債権には消滅時効の制度があり、短期で5年、長期で10年が経過すれば、時効の援用をすることで消滅します。ただし、時効には完成猶予更新という時効を完成させないための制度があり、通常は債権者側が時効完成前に裁判上の請求等をし、消滅時効が完成しないようにします。

したがって、借金を放置しても、返済義務が自動的になくなることはないといえます。

【具体例】仮に200万円の借金を2年間放置するとどうなる?

ここまで説明した内容を、実際の金額で考えてみましょう。

例えば、200万円の借金があり、利率を年15%とします。

200万円を年15%で借りている場合、1年間に発生する利息は、単純計算で次のようになります。

200万円 × 15% = 30万円

つまり、元本がまったく減らない状態で1年間経過すると、30万円の利息が発生する計算です。

2年間で考えると、

30万円 × 2年 = 60万円

となります。

そのため、単純化して「200万円の元本を2年間返済せず、通常の利息だけが発生した」と考えた場合、元本200万円に60万円の利息が加わり、合計260万円となります。

ただし、実際には返済期日を過ぎているケースがほとんどであるため、遅延損害金が生じます。上記の例で2年滞納していて、遅延損害金の定めが年20%とすると、実際に返済しなければならないのは

遅延損害金:200万円 × 20% × 2年 = 80万円

実際の返済額:200万円 + 80万円 = 280万円

ということになります。

「借金200万円返せば終わり」ではない

この例で重要なのは、借金を放置すると「借りた200万円だけを返せばよい」という状態ではないということです。

さらに、放置期間が長くなれば、その後も遅延損害金が発生する可能性があります。

例えば同じ条件でさらに1年間放置すれば、単純計算で40万円が加わり、3年間では120万円の遅延損害金となります。10年放置すれば400万円です。これは元本の200万円とは別に発生しているということです。

このように、借金を放置する期間が長くなるほど、返済すべき金額が大きくなる可能性があります。

そのため、「今はお金がないから、とりあえず放置しよう」と考えるのは危険です。

なお、実際の契約では、通常の利息と遅延損害金がどのような関係になるのか、いつから遅延損害金が発生するのかなどを契約書で確認する必要があります。今回の計算は、あくまで「返済を一切せずに200万円の元本が2年間変わらず残っている」という前提で解説しています。

放置すると最終的には裁判や強制執行につながることも

借金の返済を長期間放置していると、債権者から督促状などが届くだけでなく、裁判手続を利用して支払いを求められる可能性があります。

裁判所から書類が届いた場合には、特に注意が必要です。

「借金があるから裁判所から書類が来ても仕方がない」と考えて放置してしまうと、手続が進んでしまう可能性があります。なお、上記で解説した「時効の更新」も生じ、消滅時効を援用して返済を免れるといったことはできなくなります。

さらに、給与や預貯金、不動産などの財産が差し押さえられることもあります。

つまり、借金を放置すると、最初は電話や郵便による督促だったものが、最終的には法的手続に発展する可能性があります。

借金を返せない場合は「放置しない」ことが重要

借金を返済できないからといって、必ずしも無理をして今までと同じ返済を続けなければならないとは限りません。

重要なのは、返済できない状態になった時点で、問題を放置しないことです。

借金の金額や収入、財産、借入先の数などによっては、任意整理、個人再生、自己破産などの債務整理を検討できる場合があります。

どの方法が適しているかは個人の状況によって異なるため、返済が難しくなった場合には、早めに弁護士や司法書士などの専門家に相談することが大切です。

早い段階で相談すれば、現在の借金がどの程度あるのか、利息や遅延損害金がどのくらい発生しているのかを整理し、今後の対応について検討しやすくなります。

まとめ

「借金を放置するとどうなるのか」という疑問に対して、まず知っておきたいのは、放置しても借金の問題が自然に解決するわけではないということです。

返済期日までの利息に加えて、返済が遅れるとその分遅延損害金が発生する可能性があります。そのため、放置する期間が長くなるほど、支払うべき金額が増えていくことがあります。

さらに、督促が続いたり、裁判手続に移行したり、場合によっては財産の差押えにつながったりする可能性もあります。

借金の返済が難しくなった場合に最も避けたいのは、「どうせ返せないから」と何もせず放置することです。

借金の問題は、早めに状況を把握し、必要に応じて専門家へ相談することで、選択肢を検討することができます。

「借金を放置するとどうなるのか」と不安になった時点で、まず現在の借入残高、利息、返済状況、遅延損害金の有無などを確認してみることが、問題解決への第一歩となります。

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