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では本題へ…。
会社や法人を設立した後、登記の変更が必要な場面は多々あります。例えば、役員変更、本店移転、資本金の額の変更(増資)、目的変更などです。しかし、これらの変更があったのに登記をしないで放置すると、さまざまなリスクが生じる可能性があります。過料に処せられる、会社を強制的に解散させられるといったケースもあります。今回は、登記を怠った場合の影響と適切な対応について解説します。
登記を怠るとどんなリスクがある?
登記をしないまま放置すると、以下のようなリスクがあります。
100万円以下の過料
会社法では、一定の登記事項について変更があった場合、原則として2週間以内に登記を申請する義務があります。
登記申請を怠ったときは登記懈怠となり、その会社の役員等が100万円以下の過料に処せられることがあります(会社法976条1号)。
実際の過料の金額は数万円~数十万円程度となることが一般的ですが、違反が続くとさらに重くなることもあります。
取引先や金融機関の信用低下
登記簿は誰でも閲覧できるため、取引先や金融機関が会社の実態を確認する際に利用します。
例えば、代表取締役が変更されたのに登記をしていない場合、取引先は「この会社は管理が杜撰では?」と不安を抱く可能性があります。
また、銀行融資を受ける際にも、登記簿と実態が合わないと審査が進まないことがあります。
株主や役員間のトラブル
会社の代表者や役員が変更になった場合、登記を怠ると、前の役員のまま登記簿に記載されることになります。
もし前代表者が勝手に契約を結んでしまった場合、新代表者は「自分は代表ではない」と主張しにくくなることもあります。
また、株主間での争いが発生した際にも、登記簿が古いままだと法的な手続きが複雑になる恐れがあります。
会社・法人の強制解散
みなし解散とは?
株式会社においては、会社に関する登記が最後にあった日から12年を経過した会社(休眠会社といいます)は、法務大臣が公告を行い、公告の日から2か月以内に事業を廃止していない旨の届出又はなんらかの登記の申請がない場合には、登記官が職権で解散の登記をします。これにより、その会社は解散されたものとみなされます。これをみなし解散といいます。その後、登記所(法務局)から休眠会社にみなし解散がされた旨の通知がきます。
つまり、登記を長期間放置している株式会社は強制的に解散させられるということになります。
なお、「12年」とされているのは、取締役の任期は定款で最長10年まで伸ばるため、どんな株式会社でも最長10年に1回は登記するからという理由です。それにプラス2年余裕をもって12年とされています。
また、一般社団法人、一般財団法人など会社以外の法人においてもみなし解散させられることがあります。さらに会社よりも期間が短く、登記が最後にあった日から5年とされている点にも注意です。
みなし解散がされてしまった場合
みなし解散がされた後3年以内であれば、株主総会を開き、その決議によって会社を継続することができます。
一方で3年を過ぎるとその会社継続はできず清算手続きを行うしかないと思われます。清算手続きについても清算人の選任や清算結了などの登記が必要です。
事業を行う意思がある場合は速やかに会社継続の手続を行い、事業を行う意思がない場合は清算手続きを行うことになります。いずれにしても、司法書士等の専門家へのご相談をおすすめします。
忘れず登記を適切に行うための対策
変更があったら速やかに登記申請する
役員変更や本店移転などの登記が必要になった場合は、速やかに法務局へ登記申請を行いましょう。
「期限を過ぎてしまったから今さら…」と放置するのは逆効果で、遅れても登記することでリスクを軽減できます。
定期的に登記事項をチェックする
特に、中小企業では役員変更などの登記を忘れがちです。
毎年決算時期などに登記簿を確認し、変更が必要な事項がないか見直しましょう。
登記の申請を司法書士に依頼する
司法書士に登記申請を依頼しておくと、定期的に必要な役員変更の登記申請時期が近付いていることをリマインドしてもらえます。
また、登記の手続きは専門的な知識が必要になることも多いため、登記の専門家である司法書士に依頼しておくとスムーズに手続きを進められます。
特に「過去の変更を登記し忘れてしまった」「どのような書類が必要かわからない」といった場合は、早めに相談するのがおすすめです。
まとめ
会社や法人で登記を怠ると、過料のリスク、信用低下、役員間トラブル、最悪の場合は会社の強制解散といった重大な問題につながります。
もし登記を放置してしまっている場合は、早めに対応し、必要に応じて司法書士に相談することが重要です。


