司法書士ライターのTです。
今回は、公益財団法人について解説していきます。
公益財団法人とは、一般財団法人として設立された法人のうち「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(以下、公益認定法といいます)」の規定により行政庁(内閣総理大臣または都道府県知事)の公益認定を受けたものをいいます。
公益財団法人を設立するためには、前提として一般財団法人を設立する必要があります。その一般財団法人について公益認定を受けた後は、公益財団法人として活動することができます。
つまり、初めから公益財団法人を設立することはできません。
そのうえ、公益財団法人になるには難易度が高く、一般財団法人を設立する時点で公益認定を受けること意識していなければなりません。
晴れて公益財団法人となることで、高い公益性や信頼性を有し、寄附金の優遇措置などが受けられるようになります。
◆公益財団法人になるためには
公益財団法人になるためには、一般財団法人について公益認定を受けなければなりません。
公益財団法人になるためのハードルはかなり高いです。内閣府に置かれる第三者機関(公益認定等委員会)が認定の判断をし、行政庁が認定を行います。
そのハードルは、公益認定法第5条に規定があります。
【公益認定法第5条】
行政庁は、前条の認定(以下「公益認定」という。)の申請をした一般社団法人又は一般財団法人が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、当該法人について公益認定をするものとする。
一 公益目的事業を行うことを主たる目的とするものであること。
二 公益目的事業を行うのに必要な経理的基礎及び技術的能力を有するものであること。
(3号以下略)
公益認定法第5条1号でいう公益目的事業を主な目的としなければなりません。その公益目的事業とは、以下のものをいいます(同法別表)。
一 学術及び科学技術の振興を目的とする事業
二 文化及び芸術の振興を目的とする事業
三 障害者若しくは生活困窮者又は事故、災害若しくは犯罪による被害者の支援を目的とする事業
四 高齢者の福祉の増進を目的とする事業
五 勤労意欲のある者に対する就労の支援を目的とする事業
六 公衆衛生の向上を目的とする事業
七 児童又は青少年の健全な育成を目的とする事業
八 勤労者の福祉の向上を目的とする事業
九 教育、スポーツ等を通じて国民の心身の健全な発達に寄与し、又は豊かな人間性を涵(かん)養することを目的とする事業
十 犯罪の防止又は治安の維持を目的とする事業
十一 事故又は災害の防止を目的とする事業
十二 人種、性別その他の事由による不当な差別又は偏見の防止及び根絶を目的とする事業
十三 思想及び良心の自由、信教の自由又は表現の自由の尊重又は擁護を目的とする事業
十四 男女共同参画社会の形成その他のより良い社会の形成の推進を目的とする事業
十五 国際相互理解の促進及び開発途上にある海外の地域に対する経済協力を目的とする事業
十六 地球環境の保全又は自然環境の保護及び整備を目的とする事業
十七 国土の利用、整備又は保全を目的とする事業
十八 国政の健全な運営の確保に資することを目的とする事業
十九 地域社会の健全な発展を目的とする事業
二十 公正かつ自由な経済活動の機会の確保及び促進並びにその活性化による国民生活の安定向上を目的とする事業
二十一 国民生活に不可欠な物資、エネルギー等の安定供給の確保を目的とする事業
二十二 一般消費者の利益の擁護又は増進を目的とする事業
二十三 前各号に掲げるもののほか、公益に関する事業として政令で定めるもの
その名のとおり、公益な目的である事業が掲げられています。
公益財団法人になるためには、公益的な目的で一般財団法人を設立し、高いハードル(5条)を飛び越えて認定を受ける必要があるということです。
高いハードルの分、「公益財団法人」の名称はそれだけ信頼性が高いともいえます。一般的にみても「公益財団法人」と聞くとかなり良いイメージを思い浮かべるでしょう。
そしてこれらのハードルを乗り越えて公益財団法人を目指すには、まず公益認定を得意とする専門家(行政書士等)のサポートが必須です。自身で行うには難易度が非常に高く、お勧めできません。
一般財団法人を設立しようとしている時点で専門家のサポートを受けるのが望ましいでしょう。
◆公益財団法人の主なメリット
①高い信頼性
上記でも触れましたが、公益財団法人になるための難易度が非常に高いです。その分、信頼性も非常に高いです。
「公益財団法人〇〇センター」といったような名称を聞くと、聞こえがよいでしょう。このように一般の人から見ても高い信頼性を有しているのがわかります。
②優遇措置
公益財団法人が、自己の設置する保育所等のために不動産を取得する際、その所有権の登記について、登録免許税が課されなくなります。これは、公益財団法人が高い公益性を持っていることから認められています。
その他にも補助金が受けやすくが受けやすくなるなど、優遇されています。
◆その他
公益財団法人であっても、利益を得る活動を行うことは可能です。
例えば、動物保護活動を行う公益財団法人において、犬や猫のグッズを作成し販売する活動を行うことは可能です。
財団法人の構成員に利益を配ることはできませんが、利益を得ることは禁止されていません。
今回は以上となります。
◆まとめ
公益認定を受けた一般財団法人
初めから公益財団法人として設立することはできない
公益財団法人となるための難易度は非常に高く、専門家のサポート必須
今回は以上となります。
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