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株式会社の商号(社名)を変更するには?必要な手続きと登記を解説

商業登記

株式会社の運営を続けていると、事業内容の拡大や本店移転、組織変更などさまざまな事情から、商号(会社名)の変更を検討することもあるでしょう。会社が商号を変更するには、定款の変更が必要となります。

今回は、定款を変更する手続きと、必要となる登記手続きについて解説します。

定款とは?

定款とは、株式会社の基本的なルールを定めた文書であり、会社の憲法とも呼ばれます。
商号(会社名)、目的(事業内容)、本店所在地、機関設計(取締役や監査役の員数、取締役会の設置有無等)などが記載されており、株式会社設立時に必ず作成し、公証人の認証を受けなければなりません。

定款変更が必要なケース

定款変更が必要になる主なケースには次のようなものがあります。

  • 商号(会社名)を変更したい
  • 事業目的を追加・変更したい
  • 本店の所在地を移転したい
  • 株式に関する事項を変更したい
  • 役員に関する機関設計を変更したい

これらの内容は、定款に記載されていますので、変更する場合には定款変更を行わなければなりません。

商号とは?

商号とは、会社の「名前」のことです。
会社のブランドイメージを一新したいとき、事業内容の変化に合わせたいときなどに、商号変更が行われます。

商号を変更するには、単なる社内決定だけでなく、法的な手続きとして、株主総会の決議と変更登記が必要です。

商号変更の手続きの流れ

商号変更の手続きは以下の流れで行います。なお、この記事では臨時株主総会として招集するケースを想定して記載しています。

株主総会の招集

商号変更を行うための株主総会の招集にあたっては、まず以下の事項を定めます。

  • 株主総会の日時及び場所
  • 商号変更を行う旨の議題
  • 株主総会に出席しない株主が書面によって議決権を行使することができることとするときは、その旨
  • 株主総会に出席しない株主が電磁的方法(インターネット等)によって議決権を行使することができることとするときは、その旨
  • 前各号に掲げるもののほか、法務省令で定める事項

書面によって議決権を行使することができるとした場合、株主総会参考書類議決権行使書面を株主に送らなければなりません。または電磁的方法の場合は株主総会参考書類を株主に送らなければなりません。

※電子提供措置をとる旨の定款の定めがある場合、以下の書面は電磁的方法(インターネット等)で提供することが可能です。

一 株主総会参考書類
二 議決権行使書面

株主総会の決議

商号の変更は、定款変更を伴うため、株主総会での特別決議が必要です。
特別決議とは、原則として次の要件を満たす決議です。

  • 議決権を持つ株主の過半数が出席
  • 出席した株主の3分の2以上の賛成

この場で、新しい商号や変更日について決定します。

株主総会議事録の作成

株主総会の議事については、議事録を作成しなければなりません、そして、株式会社は、株主総会の日から10年間、議事録をその本店に備え置かなければなりません。また、支店には5年間備え置かなければなりません。
この議事録は、登記申請を行う際の添付書類となります。

登記申請を行う

商号変更の効力発生日から2週間以内に、本店所在地を管轄する法務局で商号変更をした旨の登記を申請する必要があります。

申請に必要な主な書類

  • 登記申請書
  • 株主総会議事録(商号変更の決議が適法に可決された旨の記載があるもの)
  • 株主リスト
  • 委任状(司法書士への登記申請を委任するためのもの)

商号変更の注意点

類似商号に注意

同じ住所(本店所在地)で、同一または類似する商号がすでに存在する場合、トラブルになる可能性があります。
現在は「類似商号規制」は緩和されていますが、法令により差止請求や損害賠償請求を受けるリスクもあるため、事前に商号の調査を行うことが重要です。

司法書士は、依頼を受けた際、まず類似商号がないかを確認しています。

商号のルールを守る

商号には、以下のようなルールがあります。

  • 株式会社の場合は、必ず「株式会社」という文字を入れること
  • 公序良俗に反する商号は禁止
  • 特定の職業に誤認されるおそれのある商号は制限されることがある(例:銀行、保険 など)

登記における商号のルール

商号を登記するにあたり細かいルールがあります。

まず、商号の登記に用いることができる符号は下記のとおりです。

 ①ローマ字(大文字及び小文字)
 ②アラビヤ数字
 ③下記の符号

   「&」(アンパサンド)
   「’」(アポストロフィー)
   「,」(コンマ)
   「‐ 」(ハイフン)
   「.」(ピリオド)
   「・」(中点)

③の符号については、字句を区切る際の符号として使用する場合に限り使用可能です。ただし、「.」(ピリオド)に限り、末尾に使用可能です。

また、①ローマ字を使用する場合に限り、そのローマ字とローマ字の間にスペースを設けることができます。

ローマ字とローマ字の間を区切る場合でないときはスペースを設けることはできません。例えば「甲 商事株式会社」という商号は、ローマ字とローマ字の間を区切る場合に該当しないため商号の登記ができません。

印鑑変更も必要

商号変更に伴い、会社の代表者印(会社実印)も変更するケースが多いです。
印鑑を変更した場合は、印鑑届出も必要になります。

商号変更にかかる費用

株式会社の商号変更には以下の費用がかかります。

  • 登録免許税:3万円
  • 司法書士報酬:おおむね3~5万円前後

まとめ

商号変更は、単に社内で決議するだけでは足りず、株主総会の決議 → 定款変更 → 登記申請としなければなりません。

この商号変更を行う際の定款変更については、会社運営において重要な手続きです。
そのため、株主総会の特別決議、議事録の作成、必要な登記申請を正確に行うことが求められます。
手続きを間違えると、登記官から補正を求められたり、業務に支障をきたすおそれもあります。

不備があると登記が受理されなかったり、後々のビジネスに支障をきたすこともあるため、
司法書士など専門家への相談・依頼をおすすめします。

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