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【特別縁故者】相続人不存在の場合、その不動産は誰のものになる?

相続

 福岡のWEBライターTです。

 今回は、相続人がいない場合である、いわゆる相続人不存在のケースについて解説していきます。

 相続人不存在とは、その人が死亡したときに相続人がいないことをいいます。主に、その人の相続人のあることが明らかでないことをいいます。

 「相続人のあることが明らかでない」とは、例えば、死亡した人に子、親、兄弟姉妹がいないケースや、相続人全員が相続放棄をした場合が該当します。これらのケースでは相続人となる人がいませんので、「相続人のあることが明らかでない」ことになります。

 これに対し、相続人がいることは明らかであるものの、どこにいるのかわからないケースなどは「相続人のあることが明らかでない」ケースにあたりません。

◆相続財産の管理について

 まずは遺された財産がどうなるかについて解説します。

 相続人のあることがあきらかでないときは、相続財産は法人になります。

 この法人は、設立登記などは要さず、相続人がいない時点で自動的に成立します。

 この場合、死亡した人が有している不動産の登記名義については、すべてこの法人となった相続財産名義へ変更します。

 一方で、法人となったとしても財産自体が行動するわけではありませんので、財産の管理人となる人を選ぶ必要があります。この管理人を相続財産清算人といいます。かつては「相続財産管理人」と呼ばれていました。

 相続財産清算人は、利害関係人などの請求により、家庭裁判所が選任します。

 そして、実際には相続財産清算人が相続財産の管理を行っていくことになります。

◆相続人の捜索

 相続財産清算人が選任された後、相続人などを探す手続きが行われます。

 ①相続人の捜索の公告

 相続財産清算人が選任された後、家庭裁判所が、相続財産清算人を選任した旨と相続人捜索の公告を行います。

 公告とは、家庭裁判所の掲示板及び、官報に掲載することをいいます。

 この公告が行われる期間は、6か月以上とされています。

 ②債権者及び受遺者の捜索の公告

 ①の相続人の捜索の公告をしている期間中に、相続財産清算人が、債権者や受遺者に対してその請求をすべき旨を公告します。

 この公告が行われる期間は、①の相続人の捜索の公告をしている期間中であって、2か月以上とされています。

 ③権利の消滅

 ①の期間内に相続人等が現れなかった場合、仮にいたとしても相続人や債権者、受遺者としての権利を行使できなくなります。

 ④特別縁故者への相続財産分与

 特別縁故者とは、被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努めた者その他被相続人と特別の縁故があった者をいいます。たとえば亡くなった人の内縁の配偶者(※婚姻している配偶者は相続人になります)などが該当します。法人も特別縁故者となりうるため、老人ホームなどもなり得ます。

 特別縁故者がいる場合、家庭裁判所の審判により、特別縁故者が相続財産を承継することができます。

 ⑤特別縁故者がいない場合

 特別縁故者がいない場合は、その財産は国庫に帰属します。つまり、国のものになります。よって、相続財産となった不動産は国有財産になることになります。

 なお、相続財産に不動産の共有持分がある場合、その持分は国庫ではなく他の共有者のものになります。

 なお、実際のところは、換価して国庫帰属とするケースが大半です。

◆まとめ

相続人のあることが明らかでないとき、財産が法人になる。

特別縁故者がいる場合、その人のものになる。

特別縁故者がいない場合国庫帰属する。ただし共有持分は他の共有者に帰属する。

 今回は以上となります。

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