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マンション管理組合法人の設立に資本金は必要?設立費用について解説

管理組合法人

マンション管理組合法人は、建物の区分所有等に関する法律(以下、区分所有法)に基づき、マンション管理組合が法人格を取得したものです。

マンション管理組合は通常、区分所有者全員によって構成される任意団体という位置付けであり、権利能力なき社団であるのが多数です。そして管理組合法人として法人化することで対外的な信用力が高まり、財産の管理・契約行為がよりスムーズになるというメリットがあります。

しかし、法人化となると会社と同じように「資本金が必要なのでは?」と疑問を持つ方も少なくありません。

今回は、マンション管理組合法人の資本金や設立費用について解説します。

マンション管理組合法人と資本金

結論からいえば、マンション管理組合法人の設立に資本金は必要ありません。

マンション管理組合法人に資本金が不要な理由

株式会社や合同会社などの「会社」と、マンション管理組合法人は全く性質が異なります。会社法に基づく株式会社は出資によって成立し、出資金=資本金として計上されます。

一方、マンション管理組合法人は区分所有法に基づき、区分所有者全員で構成される管理組合が法人格の付与を受けるもので、「出資」によって設立するものではありません。

必要なのは総会での法人化決議と登記

管理組合法人の設立に必要なのは、

  • 集会(総会)において、区分所有者および議決権の各4分の3以上の賛成で法人となる旨、名称、主たる事務所の所在地を定めること
  • 設立の登記を申請すること

これらで足り、資本金の払込のほか、規約の公証人認証なども不要です。

資本金がないと運営資金はどうする?

資本金がないなら、法人としての運営資金はどうするのか?という疑問が生まれます。

運営資金は管理費や修繕積立金など

マンション管理組合法人の主な収入源は

  • 管理費
  • 修繕積立金
  • 共用部分の使用料(駐車場・駐輪場など)

これらは通常の管理組合と同じです。

法人化したからといって追加の出資を徴収する必要はありません。修繕積立金は自由に取り崩しができるものではないため、基本的には管理費をもって管理組合法人の運営費に充てます。

法人化しても会計処理は管理組合時代の延長

法人化しても、実務は法人格のある団体のような位置付けです。管理費を「収入」とし、維持管理費を「支出」とする会計処理は変わりません。

法人格があることで、管理組合法人の名義で銀行口座を作ることができるため、名義や契約の主体が統一され、運営の透明性が高まるという利点があります。

資本金が不要でも必要になる費用とは?

資本金こそ不要ですが、法人化にあたって必要となる費用はいくつかあります。

登記費用

マンション管理組合法人を設立すると、法務局で「設立登記」を行う必要があります。

  • 登記事項証明書の費用
  • 法人の印鑑証明書の取得費用
  • 司法書士費用

基本的に設立登記については司法書士に依頼することが一般的であり、設立費用としておおむね10~15万円程度かかります。

広告や看板などの作成費用

法人化し、「○○管理組合法人」という名称で看板などを出す場合、その看板の作成費が必要となります。

法人実印作成費用

管理組合法人として運営していくにあたり、法人の実印を作成するのが通常です。その実印の作成費用が掛かります。

総会開催・各種手続きに伴う事務費

総会の招集、議事録作成など、書類準備に手間がかかります。書類作成を専門家に依頼する場合は、追加で費用がかかります。

資本金は不要でも、上項までの費用のほか、事務費用がかかる点は理解しておきましょう。

マンション管理組合法人のメリット

資本金なしで法人を設立できるにもかかわらず、法人化するメリットは大きいです。

法人として契約主体になれる

外部の管理会社や修繕工事業者と契約を結ぶ際、任意団体のままだと理事長個人の名前で契約することがあります。
法人化により、管理組合法人の名義で契約でき、トラブル防止につながります。

不動産の登記名義人になれる

マンション敷地利用権などで名義管理が必要な場合、法人格があれば管理組合法人として名義登記が可能です。

法人化しない管理組合の場合だと、理事長その他役員個人の名前で登記を受ける必要があります。

銀行口座開設がスムーズ

法人格があると、管理組合法人名義で銀行口座を作成でき、手続きが明確になります。

マンション管理組合法人に向いているマンションとは?

資本金不要とはいえ、法人化には総会決議などのハードルがあります。
次のようなマンションにとくに向いています。

  • 戸数が多く管理費の取扱額が大きい
  • 役員の負担を軽減したい
  • 長期修繕計画をしっかり運用したい
  • 共有財産の購入・売却、敷地の分筆などが必要

とくにタワーマンションなどの大規模マンションでは、法人化のメリットが大きく現れます。

まとめ

マンション管理組合法人の設立には、資本金は一切必要ありません。

必要なのは、

  • 区分所有者・議決権の4分の3以上による決議
  • 設立登記

だけです。

資本金が不要で手軽に法人格を得られる反面、総会での合意形成や規約の整備が重要となります。

法人化を検討しているマンション管理組合は、早めに司法書士等の専門家へ相談されることをおすすめします。

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