一般財団法人は、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(以下、一般法人法)に基づいて設立される法人で、主に非営利な活動を目的として設立されます。一般財団法人の設立後にその目的を達成したり、活動を終了したりする場合には「解散」の手続きを行う必要があります。この記事では、一般財団法人の解散について、具体的な手順や必要な書類、注意すべきポイントをわかりやすく解説します。
一般財団法人が解散する主な事由
一般財団法人が解散する事由は、次のようなものがあります(一般法人法202条)
- 定款で定めた存続期間の満了
- 定款で定めた解散の事由の発生
- 基本財産の滅失その他の事由による一般財団法人の目的である事業の成功の不能
- 合併
- 破産手続開始の決定
- 裁判所による解散命令
- ある事業年度及びその翌事業年度に係る貸借対照表上の純資産額がいずれも300万円未満となった
一般財団法人は定款に別段の定めがない限り評議員会の決議で解散することはできません。一般財団法人は設立者がある目的をもって設立した法人であるため、その目的を果たさずに評議員会の決議で勝手に解散できるとすると、法人を設立した意味がなくなってしまうからです。
一般財団法人解散の基本的な流れ
定款で定めた存続期間の満了や定款で定めた解散の事由の発生などで一般財団法人が解散したときは、清算手続きを行わなければなりません。一般財団法人の清算手続きは、以下のステップで進められます。
解散事由の発生
一般財団法人の設立目的を果たした場合や、定款で解散事由を定めていた場合にその事由が発生した場合には解散します。上記に記載した通り、評議員会の決議で解散することは原則としてできません。
解散・清算人の選任
解散後は、組合の財産を整理する清算手続きに移ります。清算とは、組合の債権者(取引先)に債務を弁済したりする手続きです。このとき、清算人を選任する必要があります。清算人とは、法人が保有する財産の処分・債務の弁済・残余財産の分配などを担当する人です。
そして、解散と清算人に関する登記を申請します。登記の申請に必要な書類として、定款や解散事由を証する書面等を求められます。このように登記の申請が必要なため、解散手続きを司法書士に依頼するのが一般的です。
解散公告
清算手続きに入ると、官報公告により2か月以上の債権申出期間を設け、債権者に対して債権の申出を促します。この期間に債権を申出しなかった債権者は、清算から除斥される旨を付記しなければなりません。
2か月以上の債権申出期間は、原則として債務の弁済をすることができません。
残余財産の帰属
清算人が財産を換価し、債務を弁済します。残った財産は、定款で定めた寄付先や国・地方公共団体などへ分配されます。
清算結了登記
すべての清算が完了したら、清算結了登記を申請します。これにより法人格が消滅します。
注意すべきポイント
- 定款の確認が必須:定款によっては、解散や残余財産の分配方法について独自の定めがある場合があります。
- 官報公告の漏れに注意:債権者保護手続きは法律で義務づけられており、公告を怠ると清算手続きをやり直さなければならなくなります。
- 税務署等への届出も必要:解散・清算に伴い、税務署や都道府県、市区町村などにも届け出が必要となります。
- 解散した一般財団法人は原則として継続できない:設立目的を果たしたり、設立目的を果たせなくなった以上は、法人を継続する意味がないためです。
純資産額が300万円未満での解散、休眠法人のみなし解散の場合は評議員会の決議によって継続し、解散する前の一般財団法人に戻すことができます。
解散・清算手続は複雑なため、司法書士などの専門家に依頼するのがベターでしょう。
まとめ
一般財団法人の解散には、法律上の厳格な手続きが定められています。特に登記や官報公告、清算人による財産整理などは、専門的な知識を要する場面が多く、司法書士等の専門家への相談が推奨されます。
一般財団法人が解散したときは、スムーズな手続きのためにも、早めに手続きを進めましょう。


