一般社団法人を設立したいと考えたとき、「誰に相談すればいいのか」「どの専門家に依頼すれば安心か」について悩む方も多いのではないでしょうか。
今回は、一般社団法人の設立を検討する際に、どの専門家に相談すればよいかを目的別に解説します。
一般社団法人とは?
一般社団法人とは、営利を目的としない法人であり、2名以上の設立者(社員)がいれば誰でも設立できます。一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(一般法人法)に基づいて設立される法人で、会社と同じく、人の集まりによる団体が法人となったものです。
一般社団法人は営利を目的としない法人の一形態であり、一定の目的を持つ団体が法人格を取得することで、法律上の権利・義務の主体となることができます。一般社団法人の活動範囲は広く、公益性の有無に関わらず設立が可能であり、企業、地域団体、専門家グループなどさまざまな団体が活用しています。
参考記事:一般社団法人とは?NPO法人との違い・設立メリットとデメリットを解説
相談すべき専門家は目的によって異なる
一般社団法人の設立には、登記・定款の作成・運営方針の策定・税務・社会保険など、複数の専門分野が関わります。そのため、以下のように目的や課題ごとに適切な専門家に相談することが重要です。
司法書士
一般社団法人を設立したいときは、まずは司法書士に相談するとよいでしょう。司法書士は法人の登記手続きの専門家です。定款のチェック、役員の選任、設立登記の書類作成・登記申請など、設立手続き全般を任せることができます。法人登記に不備があると受理されないため、司法書士のサポートが有効です。
主な相談内容:
- 設立登記手続き
- 定款の認証
- 役員・社員の構成に関する助言
司法書士に相談すると、一般社団法人のメリット・デメリットや運営などに関する助言を受けることができます。
また、相談から、定款作成・認証、法人設立完了までワンストップで対応が可能です。
行政書士
行政書士は、定款や規約、許認可申請など文書作成の専門家です。特に「法人の活動目的が曖昧」「社会貢献活動をうまく文章化したい」などの場面では、行政書士のサポートが役立ちます。
主な相談内容:
- 事業目的・定款のドラフト作成
- 許認可申請
特に重要なのが許認可申請で、例えば、動物保護活動を行う場合、一般社団法人の設立後に動物愛護法に定める登録を受けなければなりません。この登録手続きについて、行政書士のサポートを受けることができます。
ただし労働者派遣事業や介護福祉事業など一部の事業許可等は社会保険労務士の専門分野となります。
税理士
一般社団法人として法人化すると、法人税や消費税の申告、会計処理が必要になります。一般社団法人でも、収益事業を行えば課税対象になりますので、早期に税理士に相談することで、適切な税務処理が可能になります。
主な相談内容:
- 収益事業の範囲と課税可否
- 会計ソフト導入や記帳方法
- 節税対策や運営資金の管理
個人の事業者とは異なり、一般社団法人の会計は難しいため、税理士のサポートを受けることが一般的です。
社会保険労務士
一般社団法人の設立時に従業員を雇用する場合や助成金等を受ける場合、申請や認定の要件確認が必要です。従業員を雇用する場合、労働基準法等の労働法を無視することはできません。例えば、雇用契約時に労働条件通知書を交付しないのは違法です。罰則もあります。
このようなことにならないよう、社会保険労務士のサポートを受けましょう。
主な相談内容:
- 就業規則の作成等
- 従業員の給与計算等
- 補助金・助成金等
まとめ
| 主な相談内容 | 適した専門家 |
|---|---|
| 法人設立の手続き | 司法書士 |
| 許認可申請等 | 行政書士 |
| 会計・税務の処理 | 税理士 |
| 従業員を雇用する場合 | 社会保険労務士 |
多くの士業事務所では相談を実施しています。気になる事務所に問い合わせてみて、自分に合った専門家を見つけるのが設立成功の第一歩です。


