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宗教法人を「買う」のは合法?違法?その実態とリスクを解説

宗教法人

「宗教法人を買えば税金がかからないらしい」「宗教法人を買って資産管理に使えるって本当?」
そんな話を耳にしたことはありませんか?

近年、宗教法人にまつわる「売買」や「買収」といった話題が、一部のビジネス界隈やインターネットメディア、さらにはSNSでも散見されるようになっています。一見すると、宗教法人を手に入れることで税金の優遇措置を受けられる、信用を活用できるといったメリットが語られますが、それは本当に合法なのでしょうか?

宗教法人は、寺院・教会・神社などの宗教団体が法人格を得たものであり、会社等の営利を目的とした法人とはまったく異なるルールのもとで運営されています。にもかかわらず、あたかも会社を買うような感覚で「宗教法人を買いたい」と思う方がいるのも事実です。

今回は、「宗教法人を買う」ことの意味、そしてそれが法律的に許される行為なのかどうかについて解説します。違法性の有無、そして想定されるリスクまで、宗教法人の買収に関心がある方・噂を聞いて気になっている方に向けて、わかりやすくまとめています。

宗教法人とは?

宗教法人とは、「宗教法人法」に基づいて設立された法人で、特定の宗教活動を行う団体(例:寺院、教会、神社など)が法人格を持ったものです。
宗教法人には以下のような特徴があります。

  • 宗教活動を行うことが目的である
  • 法人格があるため、不動産の登記や契約行為が可能
  • 一定の税制優遇

宗教法人として法人化することで、礼拝施設の保有や税制上の優遇措置などを受けられます。この税制上の優遇措置のメリットは大きく、それを目的として、「宗教法人を買いたい」という話が持ち上がります。

宗教法人を「買う」ことについて

「宗教法人を売る・買う」という表現は、正確には宗教法人の法人各などを第三者に移転し、その法人の実質的な支配権を得ることを意味しています。株式会社のように株式を売買するわけではありませんが、以下のような手段で法人の実権が移るケースがあります。

  • 宗教法人の代表役員を変更する
  • 宗教法人の信者(構成員)を入れ替える
  • M&Aなどの事業承継を行う方法により他の宗教法人へ引き継ぐ

単純にM&Aなどの事業承継であれば、法律上の問題にはなりにくいです。後継者のいない会社や法人でも広く行われています。

宗教法人を「買う」のは合法なのか?

事業承継であれば合法の可能性が高い

事業承継とは、他の宗教法人が事業を引き継ぐことをいいます。

事業承継であれば、法律上は問題ありません。事業承継にあたっては、「法人の売買」と同じような契約になることもあり、これが宗教法人を「買う」ということともいえます。

事業承継の場合、譲受人となる宗教法人が信頼できるのかを精査する必要はあり、いざという時のトラブルのリスクはありますが、上記のとおり法律上の問題にはなりにくいです。

単に「買う」のも違法ではない

結論から言うと、宗教法人法上、宗教法人の売買は禁止されていません。しかし「買う」という行為そのものはグレーといえます。理由は以下のとおりです。

  • 宗教法人はあくまで宗教活動を行うために存在し、営利目的の法人ではない
  • 税制措置は宗教活動を行うための措置であり、宗教活動を行う意思のない者がそのような優遇措置を受けるべきではない
  • 実質的な買収があった場合、所轄庁(都道府県や文部科学省)が調査・是正指導を行う可能性がある

特に、「税制の優遇措置」を目的として宗教法人を買おうとするケースが多く見られます。今後問題が起きると、法改正により禁止あるいは制限される可能性もあります。

所轄庁の許可が必要な変更も

宗教法人の規則の変更(例えば名称変更や目的変更)は、所轄庁への認証が必要です。これを無視して恣意的に「買収」的な行為をすれば、行政指導や法的措置を受けることもあります。

詐欺や脱税の温床にもなり得る

法人を「買う」目的が、たとえば税制優遇を悪用した脱税や、社会的信用を盾にした詐欺行為などであった場合は、当然ながら違法行為に該当します。既に設立された宗教法人を利用して不正に資金を動かしたりすると犯罪となり罰せられる可能性があります。

宗教法人を利用した脱税が明るみに出たりすると、社会問題になる可能性もあります。脱税等の違法行為を目的とした宗教法人の売買は絶対に関与してはなりません。

まとめ

宗教法人を「買う」ことは、法律上明確に禁止されているわけではないものの、その目的や手段によっては違法性が問われる可能性が高い行為です。また、宗教法人の設立・運営には信者の信仰心や社会的信頼が前提にあるため、営利目的での関与は非常にリスクを伴います。

そして、違法行為を目的とした宗教法人の売買を行ってはなりません

もし宗教法人に関わる契約や事業を検討している場合は、必ず法律専門家(弁護士や税理士、司法書士など)に相談することを強くおすすめします。

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