商店街の活性化や地域経済の発展を担う「商店街振興組合」。その運営の根幹をなすのが「定款」です。この定款を変更し、時代や地域のニーズに合った柔軟な運営を行う組合とすることも可能です。
今回は、商店街振興組合における定款変更の目的や手続き、注意点について解説します。
商店街振興組合とは?
商店街振興組合とは、商店街振興組合法によって設立される組合です。
商店街が形成されている地域において小売商業又はサービス業に属する事業その他の事業を営む者等が協同して経済事業を行なうとともに当該地域の環境の整備改善を図るための事業を行なうのに必要な組織等について定めることにより、これらの事業者の事業の健全な発展に寄与し、あわせて公共の福祉の増進に資することを目的とします。
商店街振興組合は商店街を一つの法人とするものです。
定款変更と手続き
定款とは、商店街振興組合の基本的なルールを定めたものです。具体的には、以下のような内容が定められています。
- 事業
- 名称
- 地区
- 事務所の所在地
- 組合員たる資格に関する規定
- 組合員の加入及び脱退に関する規定
- 出資一口の金額及びその払込みの方法
- 経費の分担に関する規定
- 剰余金の処分及び損失の処理に関する規定
- 準備金の額及びその積立ての方法
- 役員の定数及びその選挙又は選任に関する規定
- 事業年度
- 公告の方法
商店街振興組合の定款を変更するには、組合員の総会の議決を得たうえで、行政庁の認可を受けなければなりません。
定款を変更する主な理由
商店街振興組合で定款変更が行われる主なケースとしては以下の理由が考えられます。
- 役員の任期や選任方法の見直し
- 総会の開催方法の変更
- 組合の名称・所在地の変更
- 財務・会計処理の方法の変更
現状の定款が実情に合わなくなっている場合は、早めの見直しが重要です。
定款変更の流れ
定款を変更するには、以下の手続きが必要です。
① 総会での議決
商店街振興組合が定款変更するには、組合員総会での決議が必須です。
決議要件:総組合員の半数以上が出席し、その議決権の3分の2以上の多数による議決をもってします。
議事録の作成:総会の議事については、議事録を作成しなければなりません。議事録は、総会が開催された日時及び場所や、総会の議事の経過の要領及びその結果などが内容とされている必要があります。
② 行政庁への申請と認可
所轄の行政庁に商店街振興組合定款変更認可申請書などを提出し、認可を受けます。
商店街振興組合における行政庁は、その地区が市又は特別区の区域を超えないものにあっては、主たる事務所の所在地を管轄する市長又は特別区の区長です。その他のものにあっては、その主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事です。
③ 登記手続き(必要に応じて)
定款の変更内容によっては、登記の申請手続きが必要となることがあります。
例えば、「地区」は商店街振興組合においては登記すべき事項であるため、地区が変更となった場合はその変更の登記を申請する必要があります。
定款変更時の注意点
定款変更には以下の点に注意が必要です。
- 事前相談が大切:行政庁によって書類の書き方や必要な手続きが微妙に異なるため、事前に相談しておくと安心です。
- 総会の開催要件に注意:定足数や議決方法が定款に定められている場合は、それに従って手続きを行う必要があります。
- 書類の不備に注意:申請書類に不備があると手続きが遅れる可能性があるため、慎重に準備しましょう。
特に、手続きが遅れると商店街振興組合の運営にも影響が出る恐れがあります。
まとめ
商店街振興組合にとって、定款は組織運営の指針となる大切なルールです。社会情勢や商店街の実情に応じて、柔軟に定款を見直すことは、今後の活動を円滑に進めるうえでも非常に重要です。
定款変更には総会の決議と行政庁の認可が必要ですが、しっかりと準備をすればスムーズに手続きを進めることができます。
定款変更を検討している商店街振興組合の方は、専門家にご相談されることをおすすめします。


